平成15年12月定例議会個人答弁全文

 

2−(質問)市町合併について
 私は今年4月多数の市民の皆様から期待され、付託を受けて市議会議員に当選させていただきました。
 以来、早速彦根市の将来の発展に大きな影響を与える、市町村合併の是非を判断する重要な立場に立たせていただき、私なりに議員研修や会派研修で勉強して参りました。又、地元の皆さんを始め、多くの市民各位に合併に関しての考え方もお聞きしております。
 現在、合併協議会の議論・協議も回数を重ね、今大変重要な時期にさしかかっている中、平成16年2月に行われる住民以降調査で合併そのものの賛否の意向も問う時期を間近に迎えてまいりました。その重要な合併に関する諸事項について多くの市民の皆様のご意見・お声を述べながら市長に質問いたします。
 まず、今回の合併問題はバブル崩壊による厳しい国の財政状況の改善を推進するために政府が提唱したものと認識いたしております。政府は行財政改革の一環として位置づけておられるが、合併問題が提唱される前には「地方分権の時代で地方の特色を出すことが大切」と事あるごとに言明し、財政的支援をするべく指導されてきました。
 そうした時代から一転してさらに財政が逼迫すると、今度は地方交付税の交付について、人口1万人未満の町村自治体は割高な交付をしているとの理由から、これを是正するため合併特例法を制定し、合併特例債などの財政支援を規定し、合併を促進されようとしています。
 こうした合併促進理由からすると、人口10万8千人の彦根市は国の財政状況の厳しさは平均的な影響を受けるものの、豊郷・甲良・多賀町のような打撃は受けないのであります。即ち合併の基本的課題である財政問題だけを考えますと、新設合併をする理由は全くなかったと考えます。
 しかしながら、今そうした議論をしても意味がありませんので、多くの市民の考え方を申し上げたいと思います。
 今回の1市3町の合併については、当初県が提示した広域合併パターンの1市7町或いは1市8町の案は実現せず、財政論からは先ほど申し上げた通り、合併のメリットは殆ど無いと思います。あるとすれば、国の財政支援であります、合併特例債の活用に尽きると思います。国としても合併促進のためには合併成就時、財政支援なしでは、殆どの地方自治体が合併提唱に乗ってこないと読んでいるのに違いない訳であります。従って、合併特例債を活用しない合併はあり得ないと私は思います。即ち、新市発展計画の中で特例債をどのように活用するかであります。彦根市においても今年始め、合併について住民投票の是非についての議論の中で、新市の町づくり計画(案)を見て結論を出してほしいと正式に表明されており、私も地元住民も期待をしていたのでありますが、今回10月に出された新市町づくり計画案では、将来新市の飛躍を期待するような計画は市民に提示されていないと同時に、市民に夢を与え、市の発展に取り組もうとする意欲を起こさせない計画であると思わざるを得ません。合併特例債は1市3町の場合、約330億の巨額な財政支援が有ると聞いております。彦根市の単年度一般会計が340億円であることを考えると、その特例債を10ケ年間に有効に活用することによって、メリットの少ない合併にも希望が持てる事になると考えます。特例債の活用は建設業・農業・商工業等の産業界に活力を与え、雇用を促進し、将来の彦根市の発展に大きく寄与するものと考えます。確かに特例債は全額国から支援されるわけではなく、新市の将来に向けての負債となることは充分理解いたしておりますが、何と言っても効率の補助であることは間違いのない事実であります。合併後10年間の財政状況厳しい時期にこの財源を活用し、彦根市の発展を保ちながら来る財政難解除の際に、他市より大きく羽ばたくようにするのが大所・高所から見た政策であると思いますが、市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。
 合併特例債はもちろん1市3町合併実現のご褒美の性格があり、新市発展につながる事業に支援するのは言う迄も有りません。市役所の新築に活用するのでは市民の理解は得られないと思います。それよりも市民に直結する福祉政策・新市の発展につながる農業施策・活性、発展を促す地場産業の研究施策・将来の人材育成を図る教育施策等、今後おのおのの分野で基盤の整備を推進しなければならない施策が山積しております。現在まで市の財政難から県や国に頼りすぎた結果、必要な諸問題が推進されていない事情も有りますが、今度ばかりは「市の負担のことを考える」と言うような後退した考え方をこの際きっぱりと棄て、思い切って合併特例債を活用することで、将来必要な施策を推進し、市の発展を図るべきだと確信致します。
 又、今度改正されて最終的に提示される新市まちづくり計画(案)は、平成17年に執行される市長選挙で選ばれた新市長にとってどのような意味合いがあるのか併せてお伺いいたします。
 最後に私といたしましては、将来の彦根市を考えれば市町合併は避けては通れないことと認識いたしておりますが、市民各位各層の考え方を充分勘案して提案を致しました。町づくり計画の改正といいますか、合併特例債を活用することによって、新市発展につながり、市民に夢を与える事業計画を正式にご提示していただくことを、強く願うものですが、如何でしょうか。市長の誠意有るご決断を期待申し上げ、私の質問を終わります。
 2−(回答)中島一彦根市長
 それでは私から、ご質問のうち「市町合併について」のご質問にお答えします。
 まず、合併特例債の有効活用についてのご質問にお答えします。
 先の西村議員のご質問にもお答えいたしましたとおり、新市まちづくり計画に基づき合併特例債を充当し、新市の均衡ある発展や一体性の確保を図るなど、財政計画等との整合性を保ちながら有効に活用していく考えであります。
 次に、新市まちづくり計画と新市長との関係についてのご質問にお答えします。
 新市まちづくり計画は現段階では素案ではありますが、合併後10年間という重要な時期をにらんだ新市まちづくりの基本方針を示すものであり、その将来都市像を「個性が響き合い 活力を生み出す住み続けたいまち」とし、これを踏まえた新市まちづくりの基本方向として、次代を展望したまちづくりの方向性や具体的な目標を示したものであります。また、今日的な課題や時代の潮流の中、新しいまちづくりの方向を明確に示すものとして「すくすく のびのび子どもが育つまちづくり」など3つの新市重点プロジェクトを掲げるなど、新市の将来を託す大きな羅針盤となるものであります。さらには新市において策定していくことになる、総合発展計画に引き継がれる重要な計画であります。
 こうした意味において新市まちづくり計画は新市の市長として、将来を展望した新市のまちづくりを推進していくうえで、極めて重要で尊重されるべき計画であると考えております。
 続きまして、市民に夢を与える事業計画の提示についてのご質問にお答えいたします。
 先程申しあげましたように、新市まちづくり計画は現時点では素案でございますことかう、この素案をもとに先の10月に合併協議会において実施いたしました住民説明会や各市町がそれぞれ実施してきました説明会などにおいてお寄せいただきました貴重なご意見、ご提言などをもとに、さらに、新市建設計画策定小委員会による議論を踏まえまして、合併協議会におきまして新市にとって個性と魅力があり、また、夢が抱けるまちづくり計画となるようさらなる努力を重ねてまいる所存であります。
 また、一方では、今日の厳しい社会情勢や行財政環境に鑑み、この計画が着実にそも歩みが進められるよう計画的かつ適切な行財政運営のもとに配慮されなければならないことも念頭におきながら、新市13万市民の福祉の向上に資するものとして提示できるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解ご協力を賜りますようお願いいたします。
 なお、この外のご質問につきましては、産業部長から答弁させますのでよろしくお願いします。
(再質問)市町合併について
 市町合併についてでございますが、市長が細かくご説明いただいたところでございますが、新市のまちづくり計画素案によりますと、私の居住いたしております稲枝につきましては、田園ゾーンと位置づけられております。それによりますと、営農基盤の整備等々の中に記されておりますが、今、低迷している農業の振興のためにも、また新市の農業基盤づくりとして、また農業の発信地として、今、地元が有効な土地利用を真剣に模索されております曽根沼地先は、新市のまちづくり構想案の中に入っているとの解釈を私はしておりますが、いかがでしょうか。
 その点について市長のご見解を賜り、再質問を終わらせていただきます。
 2−(回答)中島一彦根市長
 渡辺議員の再質問にお答えします。
 新市まちづくり計画、これはまだ素案でございますけれども、特に稲枝地区のことにつきまして説明を求められたわけであります。稲枝地区は、ご案内のとおり、地域核としての位置づけをしております。しかし、その前に、実はこの1市3町の地域性あるいは歴史・伝統性、産業等を踏まえまして、大きく自然環境軸と、また交流軸を設定しております。その交差したところが都市核と位置づけておりますが、特に稲杖地区の方は、現状をかんがみ、地域核として位置づけておるわけであります。
 この地域核である稲枝地区は、義務教育施設の整備だとか、交通拠点周辺の整備、営農基盤の整備、子育て施設の充実、道路網の充実と歩行者の安全確保、それから上下水道整備としております。この中で、営農基盤の整備、農業基盤整備事業の推進が盛られておりまして、特定のある拠点といいますか、あるピンポイントだけでどうするかということじやなくて、やはりこれから21世紀に打ち勝つためには、どうしても広域的な中での問題を取り上げて、そしてそれを育てていくということ、それがやはりこれからの市民がつくるまちづくりということに通ずるわけでございます。
 したがいまして、特に曽根沼という名称は使っておりませんけれども、今申しましたように、農業基盤の整備ということを踏まえておりますので、ご理解をいただきたいと思います。