平成16年6月定例議会個人答弁全文

 

(質問)彦根市における農業諸問題について

 今日彦根市においても大変厳しい時期に差し掛かっております、農業の諸問題について質問致します。
 まず、JA東びわこの16年度経営計画書によりますと、営農指導方針の中で「米政策大綱」が平成14年12月に決定され、そのことを受け平成15年度において各地域協議会により「地域水田営農ビジョン」の策定や、JA東びわこにおける「米殻の生産調整に関する方針」等が策定され、いよいよ具体的な展開の初年度として本年は重要な年と位置づけられています。まさにその通りで、今後消費者が求める多様な需要に応える農産物供給体制の確立に向けての作付計画や流通段階において適正表示の確保や生産工程管理・記帳運動(トレザビリティ)の確立を進め消費者に対し安心・安全の表示の信頼性を確保すると共に、今後生産者及び生産団体自らが「米づくりの本来あるべき姿」を自主的・主体的生産調整体制へ転換し自らが創意工夫した農業転換が必要となってきました。
 そのためには、安全で安心な農作物の生産と供給、商品質の米づくり、担い手づくりによる水田農業の構造改革、創意工夫した地域農業の展開が求められ、自然農に配慮した「環境こだわり農産物」の生産拡大、用途別栽培基準と農作物の販売方式の確立、担い手としての認定農業者・特定農業団体・農業生産法人等の育成による水田農業の担い手づくり、地産・地消の確立に向けて中山間地域を中心にソバ・山菜・タラの芽等の特産化、すでに彦根の特産として定着しつつある彦根梨、柿等のさらなる規模拡大等、これからの彦根の農業発展には重要不可欠だと思います。
 そこでお尋ね致します。

1.米政策大綱が制定されて以来、担い手となる認定農業者・特定農業団体は増加していると考えますが、いかがでしょうか。

2.担い手への農業用地利用集積の実績の現状をお聞かせください。

3.今日全国各地に、その地域特有の農産物の直売所、道の駅が開設されております。近くでは愛東町マーガレットステーションが成功され大変なにぎわいと聞いております。農業・農村資源を活用して、物の交流・都市間交流・体験等の農業公園的拠点施設の整備が彦根市にも必要と考えます。そのためには、JA東びわこはもちろんのこと、農業者・消費者が一体となって促進し若い担い手・農業後継者に夢と希望、実益を与えるためにも行政としてお考えいただきたい。当局の見解をお願い致します。

4.今後の彦根市の農業政策はどのように進められるのか、又大変高度な技術、生産管理が生産者に対して問われることになります。生産農家への意識づくりは行政としてどのように周知徹底されるのかお尋ね致します。

(回答)企画課(市長)
 「4.今後の彦根市の農業政策について」
 

平成14年12月に国より「米政策改革大綱」が発表されましたが、これは米を取り巻く環境の変化に対応し、消費者重視・市場重視の考え方に立ち、需要に即応した米づくりの推進を通して水田農業経営の安定と発展を図ることとされています。
 この大綱の中で、各地域における地域水田農業ビジョンの策定と多様な取り組みを行うこと、農業者やJA等の農業者団体が主体的に取り組むこと、さらには集荷・流通の改革等を進めることにより「米づくりの本来あるべき姿」の実現を目指すこととされています。
 本市におきましては、本市をはじめとする行政機関、JA、農業委員会、各土地改良区、農業共済、認定農業者、農業同友会、消費者および実需者といった関係団体により組織された彦根市地域水田農業推進協議会が4月13日に設立され、この協議会において、「彦根市水田農業ビジョン」が策定され、今後は、この計画に沿って進めることになります。
 ビジョンの内容としましては、本市はこれからも近江米の生産地として、また、麦・大豆をはじめとする多様な農産物の供給地として、消費者や実需者の声を反映した「売れる米づくり・農産物づくり」と水田の有効利用を推進するため「担い手」の育成を進め、産地間競争に勝ち抜いていくことが求められておりまして、協議会に参画する機関・団体の意向を踏まえて、平成18年度を中間目標に、22年度を実現目標として、将来像を示したものであります。
 市は、農政事務所および県と連携を密にし、農業者・農業者団体が販売戦略に基づく産地づくりや水田の多面的利用を行うため、国の水田農業構造改革施策を推進するとともに、JAが主体となる販売戦略に基づく農産物が生産できるよう技術的支援を県普及センター等に働きかけてまいります。
 また、協議会において、ビジョン実現のために産地づくり対策・農業構造改革交付金が最大限有効に活用できるよう適切な助言を行うことができます。
 市とJA東びわこは連携して、プロ経営者・経営体としての担い手の拡大、水田利用の集積等を図るとともに、農業者と農業者団体が、自主的・主体的に取り組むシステムを構築できますよう進めてまりいたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。

(回答)農政課

1.認定農業者・特定農業団体の増加の動向について

 15年12月末までの本市における担い手の状況では、認定農業者が21人で、集落営農組合組織である特定農業団体等はありませんでした。
 3月末に7人を新たに認定し、16年度に入り、集落での担い手への集積化が図られたことにより、さらに20人を認定しましたので、合計48人となり、15年の2倍強の増加を見たところでございます。
 一方、特定農業団体に、楡町営農組合が5月1日に認定されました。
 また、犬方町のファーム犬方が、3月25日に本市では初めて農事組合法人となり、5月に認定農業者として認定したところであります。 

2.担い手への農業用地利用集積の実績について

 認定農業者が昨年の2倍強となりましたことから、担い手に対して、集落での集積が相当進んだものと認識しております。

3.農業公園的拠点施設の整備に対する見解について

 この施設を計画するにあたりましては、JA東びわこを核として、農業者さらには消費者をも交え、農産物づくりや活用など営農を中心とした検討が先ず必要であろうと思います。
 また、施設の利用目的の明確化や運営主体・運営方法なども含め、事業効果が十分発現することが求められており、研究の必要があるものと考えます。
 しかし、若い担い手や後継者、また、まちづくりの観点から夢と希望が持てるような施策としての捉え方も必要でありますので、その方向性を模索してまいりたいと存じます。

5.高度な技術生産管理に対する生産農家の意識づくりについて

 JA東びわこや県普及センターと連携を図りながら、各集落での農談会や集落説明会等を行ってまいりました。
 今後におきましても、JA東びわこを核として、各集落や生産農家に対する営農指導に本市も県とともに支援してまいりたいと考えておりますので、その点ご理解願いたいと思います。